開発

【Rokoko】高精度モーションキャプチャースーツを紹介!プロも使うツールを個人クリエイターも使える時代に!

本記事では、世界で最も使用されているモーションキャプチャースーツである『Rokokoスーツ』を紹介します。

これまで高価で専門的だったモーションキャプチャーシステムはプロの領域でしたが、Rokokoスーツの登場によって個人でも手軽に利用できるようになりました。

本記事では、Rokokoスーツの特徴や利点、使い方、個人とプロの両方における活用の可能性について解説します。モーションキャプチャーの普及と技術の進化に期待しながら、Rokokoスーツがもたらす新たな表現の世界について探求します。

モーションキャプチャーとは?

モーションキャプチャーは、身体の動きをセンサーやカメラなどのデバイスで検知し、それをデジタルデータに変換する技術です。

映画やゲーム、Vtuber、スポーツ、医療などの幅広い分野で使われています。

モーションキャプチャーの種類

モーションキャプチャーには、かなり多くの種類があります。

映画やAAAゲームスタジオなどでよく使われているのは『光学式・慣性センサ式』ですが、最近ではAIやVRなどの最先端技術の発達により、『ビデオ式・擬似フルトラッキング』が使われるようになってきました。

Rokokoはスーツの中にセンサが入っており、ジャイロや加速度で計測しているため『慣性センサ式』に分類されます。さらにRokokoはAIを活用したビデオ式サービスも開始しています。

・光学式
・慣性センサ式
・機械式
・画像式 / ビデオ式
・擬似トラッキング
・3次元画像解析
・デプスセンサ
・ゴニオメータ
など

モーションキャプチャーの使用事例

ここではモーションキャプチャーの使用事例をご紹介します。

Rokokoの使用事例は後ほどご紹介します。

『アバター』や『ロードオブザリング』、『レディープレイヤーワン』などの大ヒット映画で使用されています。

大人気ゲーム『APEX』のキャラクターモーションにも使用されています。

見ていて新鮮で楽しいですね。

日本人には馴染み深い『VTuber』では、モーションキャプチャーが使用されていることをご存知の方も多いのではないでしょうか?

Rokokoとは?

Rokokoは2015年にデンマークのコペンハーゲンで設立された、モーションキャプチャースーツの開発・製造・販売をしているスタートアップ企業です。

Rokokoのモーションキャプチャスーツは、まだ日本ではあまり有名ではないですが、公式ページにも掲載されているようにDisneyやNetflix、SONYなどの大手企業でも採用されており実績として申し分ありません。

+
ユーザー
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スタジオ
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フォロワー

なんといってもRokokoスーツは、最新のモーションキャプチャーを個人でも手軽に利用できるようにした革新的なツールです。プロのアーティストやクリエイターが使っていた高価なモーションキャプチャーシステムを、一般の個人も手に入れることができるようになりました。

Rokoko製品一覧

Rokokoは、モーションキャプチャー初心者向けのエントリー製品から、企業向けの高精度製品まで幅広く取り揃えています。

また他社製品との連携も柔軟に対応しているようです。

  • Rokoko ビデオ
  • Rokoko スーツ
  • Rokoko スーツ× mocopi
  • Rokoko グローブ × vicon
  • Rokoko コイルプロ

Rokokoスーツのスペックと機能

2023年6月時点でのRokokoスーツの機能やスペックは以下の通りです。

・2.4 & 5 Ghz、802.11b/g/n
・Wi-Fi ワイヤレスネットワーク
・最大100メートル範囲
・毎秒約100フレーム(最大200)
・標準的なWiFiルーターで15ミリ秒 の遅延
・加速度計16G
・上下トラッキング可能(階段など)
・出力フォーマット:FBX/BVH/CVS/C3D
・カスタムFPS
・コマンドAPI
など

ボルタトラッキングテクノロジー (NEW)

2023年6月15日に発表されたボルタトラッキングテクノロジーでは、新製品コイルプロを使用することでモーションキャプチャーの弱点を大幅に克服することができるようになりました。

  • 慣性センサ式の弱点である『ドリフト(ズレ)』を克服
  • 光学式の弱点である『重なり合うことで隠れる領域(オクルージョン)』を克服

連携ソフトウェア

スーツの使用に必要なRokoko Studioというソフトウェアと公式から提供されている無料のプラグインを使用することで様々なソフトウェアと連携することが可能です。

・Unreal Engine
・Unity
・Blender
・Cinema4D
・MAYA
・Reallusion
・Houdini
・MotionBuilder
・iClone
・Cartoon Animator
・ISADORA
・SIEMENS(通常ライセンスでは不可)

最低動作環境

WindowsとMacbookに対応しており、公式の最低動作環境を記載します。

Macbookにも対応しているのはありがたいですね。

Windows 10 (64bit) 
Intel Core i3 
3.00 GHz 
8GB RAM GPU 
NVIDIA GTX 980

MacOS 
Mojave 10.14.2 
2,9 GHz 
Intel Core i5 
8GB RAM 
Radeon Pro 555 2048MB

Rokokoスーツのメリットとデメリット

Rokokoスーツのメリットとデメリットを解説します。

<メリット>
・光学式に比べ価格が安い
・カメラ不要で屋外での収録可能
・mocopiと連携可能
・viconと連携可能
・ソフトウェアが安い(無料 / Plusプラン / Proプラン)

<デメリット>
・光学式と比べて精度が低い(新製品により解決 NEW!
・時間経過により誤差やズレが生じる(新製品により解決 NEW!

冒頭で触れた『コイルプロ』の登場によりモーションキャプチャー市場にイノベーションが起きました。

『コイルプロ』により絶対位置の計測ができるようになり、圧倒的に精度が高くなります。

光学式と比べて一番大きなデメリットであった精度を克服することができるため、これまで慣性センサ式を検討していなかった企業も、Rokokoを候補として検討できるようになりました。

また、個人でもギリギリ手の届く価格帯でプロ級のモーションキャプチャーを手に入れられるようになりました。

注意:できる限り正確に作成していますが一部私見が含まれている可能性があります

Rokokoスーツの使い方とセットアップの手順

Rokokoスーツの使い方はとてもシンプルで、公式では『1分以下でセットアップが完了』すると謳われています。

実際に筆者も使い慣れた今、ソフトウェアの立ち上げから収録まで1分かかりません。

スーツとPCに同じwifiを接続し、3秒でキャリブレーションを済ませ、ソフトウェア上で収録を開始するだけです。

1. Rokoko Studio LegacyとBetaの両方をPCにインストール
2.Rokokoスーツのファームウェアを最新にアップデート
3.RokokoスーツとPCを同じWifiに接続
4.Rokoko Studioで収録開始

詳しい初期セットアップを知りたい方は以下を参考にしてください。

Rokoko活用事例

LEGO社

Goat Simulator

RTFKT

Rokokoがもたらすモーションキャプチャーの普及と可能性

Rokokoスーツの登場により、モーションキャプチャーの利用が一層普及し、個人の創造性や表現力を広げることが期待されます。従来はハードルの高かったモーションキャプチャーが、手軽にアクセス可能なツールとなったことで、多くの人々が新たな表現の可能性に挑戦できるようになりました。

法人のコスト削減、個人クリエイターのクオリティアップなど業界の発展に寄与する可能性がとても高いです。

Rokokoスーツは現在も進化を続けており、新製品・新機能などのアップデートが行われています。Rokokoは開発メンバーがかなり優秀で、AIの研究なども進めているそうです。

今後のアップデートも見逃せません。

Rokokoスーツの価格と入手方法

Rokokoスーツは、他の高価なモーションキャプチャーシステムに比べて手頃な価格帯で提供されています。公式ウェブサイトから直接購入することができます。

Full Performance Capture(フルセット):560,000円485,000円

それぞれ単品で購入することも可能です。

Smartsuit Pro II :385,000円

Smartgloves :175,000円

Face Body Mount :15,000円

Smartsuit Pro II Textile :60,000円

Rokoko 日本コミュニティー

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Rokoko Japan 非公式コミュニティーは、Rokokoに関心がある人が交流できるDiscordコミュニティーです。

Rokokoはまだまだ日本語の情報が少ないので、ニュースをいち早く手に入れ、ユーザー同士で質問を投げ合ったり、作品を展示することができる場を作りました。

ぜひ皆さんで日本のRokokoを盛り上げていきましょう!

Rokokoサポート

株式会社NEO DIVERSEでは、Rokokoスーツの技術サポートをしております。

セットアップや使用方法、各種ソフトウェアとの連携、アバターの導入方法など幅広く対応いたします。また、アバター制作やアバターのリグ設定など3DCG全般に関する総合的な支援をしています。

KEN

2019年に初めてOculusQuestでプレイしたVRゲーム「Pistol Whip」で衝撃を受けメディアを立ち上げました。国内最大級のVRゲームコミュニティ「XR Game Japan」やポピュレーションワン国内大会の運営をしています。2022年2月にVRゲームを開発する会社をつくりました。VRやメタバースに関するご相談はTwitterのDMかお問い合わせからご連絡ください!

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